UTV-2400Eのパワーアップあれこれ


なぜか手元にはマキ電機の【UTV-2400E】が、4台転がっている。
20年位前に、300mWのお買い得品を一台購入したが、他の3台はジャンク品を復活させたものだ。
今回は、これらにパワーアンプを組み込んで、より実用機を目指そうという試みである。

昔は800MHzのトランジスターである【2SC2558】が、2400MHzでも1W弱のパワーが絞り出せると分かり活用されていた。
その後、三菱のGaAsFET等が容易に入手出来るようになり、2SC2558は世代交代となったようだ。

ここでは、両者を用いパワーアップの実験を行った。


2SC2558を利用したパワーアンプの実験

手持ちと、あるガレージショップで破格値で売られていたものを用いて実験した。
基板は、川崎の工場にお邪魔したときに槇岡さんからジャンク基板をいただいたものを活用した。
基板の製作自体は難しいことはなく、すぐに完成する。
この手のトランジスターは、じゃじゃ馬が多く、調整に多くの時間を要することになる。

  
(左) 以前メンテナンスした100mW機
(右) その上に、2SC2558X2アンプとBPFを並べてみました


今回製作した、2.4GHzのBPF


(上) 以前メンテナンスした800mW出力の2SC2558X2アンプ(BPF付)
(下) 今回新たに製作した2SC2558X2アンプ

  
(左) パワーアンプを装着したUTV-2400E
(右) その裏側にBPFを装着した

散々苦労して調整を行ったが、石の当たりはずれなのか、どうあがいても 【600mW】 が限界であった。


MGF0904−MGF0905を利用したパワーアンプの実験

今度は、20年前に購入した【300mWお買い得品】に、標記のアンプを組み込み【2W】程度の出力を目指します。
オークションで、途中まで組み立てられ放棄されたものを入手できたので、これを利用することにする。

この基板、よく確認すると【マイナスバイアス】の周辺が全くパーツが取り付けられていなかった。
そこで、7660等を用い、この部分から組み立てることにした。


マイナスバイアス回路を組み入れテスト中の様子
GaAs-FETは、まだとりつけていない

その後、GaAs-FETを取り付けて、本体に装着する段取りである。
意外に中が狭く、やむを得ず5mmのスペーサーで後方を広げ何とか装着することができた。


本体側との配線も済み、いよいよ装着開始


無事装着が終了したところ
後方パネルを、スペーサーでずらしている様子が分かる

この後、バイアス電圧を-2V位に設定して、ドレインに電圧を印加。
ドライブ電力を入力し、とりあえず出力電力を確認する。
この時点で、2Wは軽く出ており、さらにバイアス電圧を注意深く調整。
さらに小さな銅片でオープンスタブの調整を試みる。
5.6GHzと異なり結構ブロードであったが、一カ所のみ大きくパワーが増加するポイントがあった。
裏側にBPFを装着し、その調整も行って無事終了とした。


【H23.1.6作成】